夢と現/後悔の豪速球

夢と現

自分なりに自分をどうにかしようとしている。
己を律しようとしている。
歩くべき道を探している。

ただ、そんな自分の意思が台無しになってしまうのが、夢と現の狭間の世界で。

だいたいつも「夢?」という感じはしない。うまく言えないけど。
俺の周りには、色んな光景が広がっている。
霧に包まれた瀟洒な庭園、廃墟と化したホテルのフロント、通っていた高校の最寄り駅。

そして、だいたい「君」がいる。
この君、これが千差万別なのだ。思い出深い特定の誰かのこともあるけど、昨日少し話をした相手だったりもする。複数の知り合いの顔が混ざり合ってたりとか、そもそも全然顔を覚えてないことの方が圧倒的に多い。

共通点と言えば、全員女性ってことくらい。

俺はこんなしょうもない願望を抱えながら、生きて老いてそして死ななければならない。
萎えるよね。みっともないにもほどがある。

時々思うのは、こんなみっともない願望を抱えた俺を、俺は赦せるようになるのかってことで。
色々考えてみたけど、たぶんそんな風にはならないと思うんだ。

まあ、世間的にもかなりダメだとは思うんだ。ましてや俺がさらに年老いていったら。そして、俺は弱い人間だから、周りから蔑まれるのは辛いし悲しい。
ただ、それは一番重要な部分じゃない。話を戻す。俺はそんな自分のみっともない部分を赦してやれるのかってことで、今現在の見通しからするとかなりそれは厳しいってことで。

なんか萎えるよなー……。って書こうとしてたんだけど、ここまで書いたら少しだけ気分が楽になった。

なんていうんだろ。自分の中の醜い部分に振り回されたとしても、その事実に従属的になっちゃダメだと思うんだよな。

変に立ち向かおうとしたりせず、もちろん安易に流されようともせず。

全ては「そういうもんだから」って受け流して。大事なのはそのあとだ。

後悔の豪速球

「悔いのない人生を歩んでください」って言葉、インターネットが普及したこの時代ではいくらでも目にすることができる。

そういうのを読む。その通りだなって思う。ましてや俺の反省は厄災級の失敗作だ。
でも、なぜかその言葉に従おうとは思えなかったりする。

誰かが真剣に見ているドラマを後ろから覗いているような、そんな感じ。

俺は自分がやりたいことを数え上げてみる。でかいものから小さいものまでたくさんある。できれば世界中の空を見たい。ただ、それも日によってはそういう気分じゃないときもある。なんか、毎日のようにチェーン店のステーキを食えればそれでいいかな、とか。

もしも、俺が明日死ぬとする。神様の公印が押された変な通知書が届いて、死亡期日がうんちゃらかんちゃら、つきましては――。俺は死ぬほど後悔するだろう。なんで世界中の空を見ようとしなかったんだ。クソみたいな仕事にしがみついて人生を浪費してバカみたいだったって。

うまく言葉にできないけど、そんなことを書くなよとは思うけど、言葉にできないということが重要だと思うから敢えて書く。

強いて言うなら、自然体で行動しましょうよってことなのだ。誰かの言葉は、誰かが己の全てをこめて編み上げた最強の一球のようなもので。とても、美しい。多くの人の心を動かす。

だけど、その美しさに心を動かされていては、一番たどり着きたい場所にはいけないと思うのだ。

なぜか?

結局、それは感情移入しているだけで美しさに動かされているだけで、その言葉が持つ意味を無視しているからだ。

言ってしまえば、マンガなのだ。

マンガは美しい。だから、現実とは理が違う。
マンガだけじゃなくて政治的なプロパガンダなんかとも言い換えられるか。

うーん……。やはり言葉で核心をとらえるのは難しいなー……。

こう、誰かが言った言葉をそのまま吸収しているのではダメとか。
ニュアンスとしてはそういったところが近い。

言葉は結局のところ、対象を記号化して理解するためのツールで。
対象にとって記号的に理解されるということは、曲解の要素をどうしても含む。
(身近な例は「男とは」「女とは」)

そういう歪みをなるべく削ぎ落したその先で、
本人が込めた歪みさえも落とした先で、
初めて誰かの言葉は心に響くと思うのだ。

もちろん表層的な相互理解のコミュニケーションじゃない。
誰かの言葉を消化するための手続きだ。

その言葉を誰が言ったのかもどうでもいい。
その言葉をどんな想いで言ったのかもどうでもいい。
その言葉がどんな評価をされているのかもどうでもいい。
その言葉に対してどんな感情を覚えたのかも、さして重要じゃない。

その言葉が自分の世界に在る意味と、ただ向き合う。


そんな風にありたい。そう願いながら、俺は日々自分の将来について悩んでいる。
仕事をやめるべきかとか。辞めた後の食い扶持はどうすんだ。ここに残ったとして三十年後の未来は……。

とか、そんな現実的な話題を。

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