You Slut!のアルバムについて。投げやりな解放感と、キッズなカタルシス

こんにちは。

You Slut!はAmusement Parks On FireのベーシストGavin Pooleを中心に結成されたUK出身のインストゥルメンタル・ロックバンドです。

https://www.last.fm/ja/music/You+Slut!

ジャンルとしては、どう考えてもマスロック・ポストロックになるでしょう。
変拍子を織り交ぜたゴリゴリしたハードコア風リフと、無我夢中で突き進むスピード感を武器にしたサウンドが特徴としています。

クリスマスライブのために結成した一夜限りのバンドだったはずがあれよあれよという間に評判を呼び、アルバムmのリリースにつながったそうです。

2021年12月現在、You Slut!は2作のフルアルバムをリリースしています。
本記事では、その全てを紹介します。

You Slut!のアルバム一覧

これからリリース順にアルバムを見ていきますが、文字だけでは分かりにくいと思って相関図を作成してみました。

では、本題に入りましょう。

(1st)Critical Meat

やけくそ気味の馬鹿テクが生み出す、投げやりな解放感が印象的な作品です。

奇想天外な変拍子を織り交ぜた展開は、まさしくマスロック。アクセルはだいたいいつでも全開で、キッズ的な疾走感がいつでも荒れ狂っています。

ざらついた気迫漂う音塊と勢い任せな天衣無縫っぷりを感じさせるエレクトリックギター、ゴリッゴリにうねりまくるベース、抜けの良い迫力を叩き出す千手観音ドラムス。強引かつ無邪気に切り替わる展開が、笑えるくらいのぶっ飛び感を本作に与えています。

全体的期にはタガが外れたようなテンションを基調としているのですが、時々メロディアスな展開に持っていくこともあり。だいたい、いつでも混沌とした様相を呈しています。

ただ、「ハードコアとはなんぞや?」「マスロックとはなんぞや?」みたいな精神性はないため、良くも悪くも真っすぐな抜けの良さが感じられます。

頭脳はキッズ。テクは凄腕。その振り切ったお馬鹿っぷりからは、爽快極まる痛快感がばんばんに迸っています。

(2nd)Medium Bastard

天衣無縫なハードコア感は前作と変わらないのですが、ややメタリックなダークさを感じられるようになっています。

なんて書くと「シリアスな作風になったのか!?」と思われる方もいるかもしれませんが、さにあらず。馬鹿テクもブチ切れ気味のテンションも、前作同様お気楽な疾走感へと帰結しています。

気迫みなぎるリフやタッピングを叩き出すエレクトリックギター、粗々しい音塊を爆発させるベース、全てを薙ぎ倒すように駆け抜けるドラムス。小学生級の能天気さが見られる場面は減りましたが、小難しさとは縁遠い雰囲気は相変わらず。

もちろん、奇想天外ハードコアっぷりは変わりません。聴き手の予想を裏切る奇抜な展開や変拍子を繰り返しながら、力任せの疾走感でぶっちぎっていきます。

メロディアスな時とゴリゴリ系マスロックな時のメリハリがついているだけでなく、投げやりなスピード感は緩急を上手につけているあたり、You Slut!的な方法論が成熟していると捉えても良いでしょう。大人びた雰囲気(高校生くらい)をふいに見せる瞬間も、良い意味でギャップがあります。

キッズ的な方向への振り切り方では前作の方が上ですが、楽曲構成を練り上げているぶん楽曲の緩急に基づく振り切り方では本作の方が上回っています。

何にせよ、破れかぶれ気味の爽快感からは前作に匹敵する痛快さを楽しめます。

主要参考サイト

https://youslut.bandcamp.com/

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