軋む心が描き出す、薄暗い異教の森 We like We / Next to the entire All


こんにちは。

We like Weはデンマーク出身女性四人組(ヴァイオリン・チェロ・パーカッション・ボーカル)の実験的音楽カルテットです。

彼女達が2018年にドイツのsonic piecesからリリースしたのが、Next to Entire Allです。

異教のポスト・クラシカル We like Weの特徴


音楽のカテゴリーとしてはポスト・クラシカルになるのでしょう。

しかし、北欧伝統民族音楽の影響が表れていることが彼女達の特徴です。

フォークロアなボーカルは、時に孤高に、時にポリフォニックに響き。
ヴァイオリンやチェロは重厚に重ねられることもあれば、不穏で実験的な音色を奏でることもあり。
パーカッションは静けさの中に不穏な効果音を生み出しながら、時に躍動的なリズムを叩き出す。

そんなWe like Weの音楽を、レーベルサイトでは「異教的Pagan」と表現をしていました。

なるほどたしかに。
薄暗い異教の森を歩いていたら、篝火の前で宗教的儀式を行っていた人々に遭遇してしまう。
そんな心象風景を与える音楽です。


時に静謐に、時に不穏に。
そして、時に全ての楽器がかき鳴らされ、肉体的な不協和音が唸ることもあります。

幻想的で、穏やかで、強烈に原初的。

しかし、知的な印象も終始するのは、きっと彼女達が聡明な人物だからなのでしょうね。

サウンドスケープの織糸 We like Weの普遍性


そして、そんなサウンドスケープの背後にあるのは、創り手の心の軋みです。


アルバム全体の色彩は暗く、深く。
また、どこか整然としていないところもあり。
誰も足を踏み入れたことがない、心の闇の中を歩いているような感覚を覚えます。


曲名も
 I ́m not for More
Distance
Frost
Out Flags are Torn
Dark Waters
など、張り詰めたイメージのものが並びます。
そんな雰囲気を象徴するようにヴァイオリンやチェロが不協和音を丁寧に重ねていていきます。

そして、残され、やがて消えていく余韻。

儚い刹那の美しさが覗き見える瞬間です。

まとめ 異教の森を歩く

異教的、という日本人には馴染みが薄い単語で形容されるWe like Weですが、根本にあるのは、もっと普遍的な感覚なのかもしれません。

心の軋みが生み出した、薄暗い異教の森。


不穏で、何が起きるかわからなくて、そして時折とても美しい何かが見え隠れする。
そんな心象風景の只中をぼーっと歩いているような気持にさせてくれる音楽です。









いかがでしたでしょうか。



それでは、また。

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