Totorroのアルバムについて。マスロックの機装と、パワーポップのスピリット

こんにちは。

Totorroは2008年にフランスで結成されたインストゥルメンタル・ロックバンドです。

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ジャンルとしては、マスロック/ポストロックになるかと思います。
ハードコア上がりのラフな質感とポップで軽やかな曲調がマッチした、解放感に溢れるサウンドを特徴としています。


2021年8月現在、Totorroは2作のフルアルバムをリリースしています。
本記事では、その両方を見ていきます。

Totorroのアルバム一覧

totorroのアルバムをリリース順に見てきますが、文字だけでは分かりにくいと思って相関図を作成しました。

では、本題に入りましょう。

(1st)Home Alone

ハードコア的マスロックの雛形を用いつつも、ノスタルジックでバケーション的な解放感が漂っているのが印象的です。

テクニカルに飛び交うギターフレーズやポップながらもヘヴィなリズムセクションが楽しげにぶつかり合う展開は心地よく、ふわりと薫る轟音ポストロック的エモーショナルさも良い塩梅の高揚感を本作に与えています。

時折見せる爆発も、聴き手をぐっと引き込む熱さがあります。

奇想天外さや自由奔放さ、全編を覆うラフさからはハードコア的なマスロックの匂いを感じますが、それはあくまでもポップな爆発力を生み出すための触媒として用いられています。

本作の本質はパワーポップにも似た少し不安げだけど力強い疾走感にあるように思います。
青臭くて、
ノスタルジックで、
だけど、爽快な透明感を空高く響かせるような。

感傷的で、純粋無垢で、変幻自在で。
真っ直ぐで清冽な感情を、華麗で捻くれたサウンドによって奏でているアルバムと言えるでしょう。

(2nd)Come to Mexico

基本的には前作の路線を踏襲している、ハードコア系マスロックを雛形にしたパワーポップメンタリティ・サウンドで形成されています。
ただ、トロピカル感や爽快感はやや向上しており、解放感に満ちた変幻自在なサウンド展開にも磨きがかかっています。


キメどころのリズム感も時にはタイトになっている印象を受ける一方、ポップなところはさらに緩くなり、ポップな雰囲気を強めています。

ただ、やっぱりTotorroはTotorroです。
ゴリゴリとした重厚感、
バタバタとしたグルーヴ感、
テクニカルに飛び回るエレクトリックギター、
天真爛漫で、小難しいことは抜きで、楽しくて心地よいマスロック経由のパワーポップ的エモーションを響かせています。

若干垢抜けてはいるものの、ノスタルジックで良い意味で頼りなくて親しみやすい雰囲気は変わらず。
青空を想起させる青春的疾走感もまた然り、久しぶりに再会していたら少しだけ大人になっていた親戚のお兄ちゃんのような安心感を覚えます。


ただ、ちょっとだけ大人になっていることにも寂しさを感じるのも事実で、そんな絶妙なアンビバレンスを含んでいるとも言えるかもしれません。

完成度はやや向上していますが、まだまだ未来を感じさせる粗さは魅力的で。
だけど、今の未完成さもまたそれはそれで完成しているとも感じられるような。


華麗なんだけど、どこかスキもあって、それが憎めなくて、ついついその後ろ姿を置けかけたくなる。
そんな愛嬌を感じさせる、楽しいサウンドのアルバムです。

主要参考サイト:Totorroのアルバムについて

https://totorro.bandcamp.com/

https://www.friendofminerecords.com/artists/totorro/

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