That Fucking Tankのアルバムについて。心が昂る、重量級のお祭り騒ぎ

こんにちは。

That Fucking Tankは2003年に結成されたイギリス出身の2人組のインストゥルメンタルロック・バンドです。

https://cdn.shopify.com/s/files/1/0554/2593/files/tftatg_1024x1024.jpg?3296569509460375751

その音楽性はマスロック、ポストロック、オルタナティブロック、ノイズロックといったタグ付けと共に紹介をされることが多いようです。

硬質で生々しい質感、エッジの効いた切れ味、ヘヴィな破壊力がThat Fucking Tankの魅力と言えるでしょう。

2021年5月現在、That Fucking Tankは3枚のフルアルバムをリリースしています。
本作ではその全てを見ていきます。

That Fucking Tankのアルバム一覧

リリース順にアルバムを見ていきますが、文字だけでは分かりにくいと思って相関図を作成してみました。

個人的にはまず2ndから聴くことをお勧めしたいです。

では、本題に入りましょう。

(1st)The Day Of Death By Bono Adrenaline Shock

デビュー作らしい、大器の片鱗を感じさせるアルバムです。

ブルージィなニュアンスを感じさせがらも騒々しい咆哮を放っているようなワイルドさが印象に残ります。
何も考えずに全力疾走しているように、むちゃくちゃな軌道を描くようにしてアルバムは展開していきます。


粗く生々しいギターは場面に応じて姿を変えていきます。
時に不穏な静寂を生み出し、
時に不協和音を響かせ、
時に(おそらくオクトーバーを使っているかと)ベースのような低音を爆発させ、
そして、時には全てを吐き出すようなヘヴィなリフを豪快に刻んでいきます。

そしてドラムスも同じく破壊力全開です。
ヘヴィ級のグルーヴを刻みながら時にはダンサブルに、お祭り騒ぎ全開の高揚感と共に疾走していきます。

ギターとドラムスのぶつかり合いが強烈なエンジンとなって、ノイジーな悲鳴を上げるようにしてサウンドの熱量・推進力を高めていきます。

また、まだ粗削りなところがあるのも特徴で、まだ安定しきっていない危うい魅力を醸し出しています。

気分爽快なノイジーさが楽しい、日頃の憂さを晴らすようにして聴けるアルバムだと思います。

(2nd)Tanknology

お祭り騒ぎの大盛り上がり、ダンサブル・マスロックの快作です。

血が騒ぐようなグルーヴを高純度でパッケージしているかのような、ヘヴィでアッパーなサウンドが豪快に噴き出しています。

見事に嚙み合ったギターとドラムスが生み出す熱量高めの音塊が、聴き手の衝動をガンガンに揺さぶってきます。

オルタナ・ブルースの影響を感じさせるギターは、本作でも場面に応じて自在に姿を変えていきます。
控えめな場面では上手に「静」を演出したり、不穏な緊張感を演出したり、
グルーヴが必要な場面では(オクトーバーを使ったと思われる)バッキバキの低音サウンドを駆使したり、
アクセル全開でぶっ飛ばしたい時にはゴキゲンでヘヴィなリフを叩きこんだり、
ソリッドながらも重たさを兼ね備えた、ワクワクするギターの魅力を完璧に体現しています。

そして、ドラムスも強烈です。
直線的、ダンサブル、高揚感、お祭り騒ぎ。あらゆる局面を演出し、タイトながらも重量級のエネルギーを放っています。


破壊力全開の両者がばっちり重なり、小難しいことは一切なし。本能のままに咆哮するよう衝動を全身全霊で体現しています。

ゴリゴリとしたサウンドが軸になっており方法論としてはマスロックが一番近いように思いますが、そのストレートな在り方は非常にロック的と言えるでしょう。

真っすぐ過ぎるエネルギーで生み出した、空の果てまで突き抜けそうな怒涛の疾走感。
思わず身を任せたくなるような、楽しいグルーヴに満ちたアルバムです。

(3rd)TFT

前作は圧力高めのマスロック的でしたが、本作はブルース・ロックンロール的なニュアンスが強まっています。

丸くなったとか日和ったとかそういうことは全然ありませんし、アッパーな高揚感はもちろん健在です。
ただ、アグレッシブさの中にも手慣れた余裕が漂い、それが大人びた魅力に繋がっているのは見逃せない変化と言えるでしょう。


ギターとドラムスはさらに巧みな連携を見せるようになっており、タイトで隙のないサウンドを構築しています。

ギターはヘヴィなサウンドの存在感がやや弱まり、クリーン・クランチ気味のサウンドを使う頻度が増えています。シンプルで無駄がなく、鋭い響きが次から次へと繰り出されていきます。

ドラムスは変わらずタイトで激しく、That Fucking Tankのアイデンティティとも言える存在感を放っています。ただ、全体的にシンプルな雰囲気になった分、ミニマルで人力テクノ的なニュアンスを感じ取れる瞬間が増えているのは見逃せません。

カロリーをやや落した破壊力は、ヘヴィさを維持しつつも切れ味鋭いラッシュのようなニュアンスも帯びています。

難しいこと一切抜きの衝動全開グルーヴであることは変わりませんが、大人びた渋さが添えられているのが本作の特徴でしょう。

主要参考サイト:That Fucking Tankのアルバムについて

https://en.wikipedia.org/wiki/That_Fucking_Tank

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です