香港発、tfvsjsのアルバムについて。ツインドラムスの存在感と、エモーショナルな音響空間

こんにちは。

tfvsjsは2003年に結成された香港出身のインストゥルメンタル・ロックバンドです。

公式Bandcampより

ジャンルとしてはポストロック/マスロックになるでしょう。
ツインドラムスのヘヴィなビート感と、ストイックでエモーショナルなサウンドの組み合わせが魅力的です。

2022年7月現在、tfvsjsは2作のアルバムをリリースしています。
本記事では、それを紹介します。

tfvsjsのアルバム一覧

これからリリース順にアルバムを見ていきますが、文字だけでは分かりにくいと思って相関図を作成しました。

あくまで個人的なイメージです。ご容赦ください。

(1st)equal unequals to equal

マスロックにしばしば見られるトロピカル感/非日常感を仄かに感じさせつつも、東アジア系ポストロック/マスロック特有の切ないメロディアスさが魅力的です。

エレクトックギターテクニカルな演奏を軽やかに奏で、ベースが切れ味鋭くグルーヴィにうねり、インドラムスがしなやかで迫力あるビートを叩き出す。toeに通じるような張り詰めた透明感を帯びつつも、本作の方がより虚飾を削いだ魅力を発揮しているように感じられます。

奥行きのある音響空間を生み出しつつ、解放感のある心地よさを醸成しつつ、時にエモーショナルな高鳴りを魅せる。キリっとした音質で生み出される、繊細なニュアンスを秘めたロック的衝動が、クリアーに響いています。

血沸き肉躍るような高揚感とノスタルジックな旋律が詰まった、魅力的な作品です。

(2nd)在(Zoi)

アジアのポストロック/マスロックにしばしば見られる透明感と切れ味の鋭さを魅力としつつ、煙たい雰囲気も感じさせます。

かっこいい。とにかくその一言に尽きます。奥行きのある複雑な音響空間をエモーショナルに響かせているのがたまりません。

重厚なツインドラムス、重たくもメリハリの効いたベース、エモーショナルながらも跳ねたリフを効かせるエレクトリックギター。ハードコア的な殺伐さ、各楽器の絶妙な距離感が生み出す「間」、絶妙に絡み合いながら緩急をつけるダイナミクス、迫力あるヘヴィネス。どれも言うことなし。

時に顔を出すメロディアス/儚い旋律が、切れ味鋭くもヘヴィさがあるリズムセクションとぶつかり合って、キャッチーながらも、聡明さを感じさせつつも、粗い迫力を美しく描いています。

実験精神と透明感、エネルギーと知性が渦を巻いて化学反応を起こしているような、ヒリヒリとした熱量を帯びた作品です。

主要参考サイト

https://www.wordsrecordings.com/tfvsjs

https://tfvsjs.bandcamp.com/album/zoi

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