こんにちは。
未知瑠 MICHIRUは兵庫県出身の音楽家で、ドラマやアニメ、イベントなどの音楽制作を主に行っています。

そんな彼女が2009年にリリースしたソロ名義のアルバムが、WORLD’S END VILLAGEです。
WORLD’S END VILLAGEの魅力 聴く者を圧倒する才能と己のありったけを注ぎ込んだ情熱
特徴:カテゴライズ不可能?
本作のサウンド面における特徴は、言葉で言い表すのが非常に難しいです。
何故なら様々なジャンルが混然一体となっているからです。
ニューエイジっぽくもあり、ポストロックっぽくもあり、クラシックっぽくもあり、J-POPっぽくもあり。
さらに、曲によってはヘヴィロックのようでもあったり、欧風ワールドミュージックのようでもあったり。
それらの要素がエネルギッシュに混ざり合い、しかも曲によってそのバランスはダイナミックに変わります。
メルヘンなトーンを基調にしつつ鮮やかに姿を変えていく変幻自在さが、本作の魅力です。
ただ、本作全体を通して一貫している特徴もあります。
それは聴き手の心を揺さぶる壮大さです。
個性:J-メルヘン?
とにかく聴き手の胸に響く壮大さが魅力的です。
劇中音楽のプロとしての才能が発揮されているということなのでしょうか。
まるで音楽だけで創られた物語のような起伏に満ちた展開があり、なおかつ叙事詩のような壮大さを秘めています。
全体的な曲のテクスチャーとしては、童話的でメルヘンです。
しかし、日本的な感性を経由しており、メロディアスで瑞々しい色彩が増しています。
J-RPG的とも言える架空のヨーロッパ的な瑞々しさがダイナミックに唸りを挙げて、聴き手を広大な架空世界に引き込みます。
魂:たぎる情熱と咆哮する才覚
そして、これはあくまで個人的ですが、本作からは創り手が込めた情熱が強烈に立ち昇っているという印象を受けます。
創り手の苦悩や喜びをあますことなく、煮えたぎる様な生々しさもそのままに、全身全霊叩き込んでいるかのような迫力があるのです。
そして、圧倒的な創り手の才能がその感情を見事な芸術と昇華しています。
予想を付かせぬ曲展開、クライマックスの圧倒的カタルシス、個性的なアルバム構成。
迸る才気を感じさせるダイナミックさが、常に感じられます。
つまり、サウンドトラック的な壮大さを奏でつつ、サウンドトラックからは感じられない『未知瑠MICHIRU』という一個人の存在が爆発的に解き放たれているのです。
自分自身の在り方を叫び上げるサウンドトラック。 好きな音楽をありったけ詰め込んで、自分の喜びや苦悩を限界まで注ぎ込んで、引火寸前なまで充満するむせかえるような魂の存在。
架空の世界を創り上げ、それを内側から食い破るかのような凄絶な迫力には息を呑まされます。
まとめ WORLD’S END VILLAGEは未知瑠 MICHIRUの迸る才気が描く壮大な物語
いかがでしたか。
やはりサウンドトラックを作成される方は圧倒的な才能をお持ちの方が多いのですね。
凄いな、と心の底から思いました。
それでは。
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