とうきょう砂漠のアレクサンドリア

search
  • 自己紹介
  • 日々思うこと
  • FGO聖地巡礼
  • 紀元前文学
  • 歴史関係書物
  • ヒエログリフ文法入門
  • 音楽記事(ジャンル別)
  • 音楽記事(レーベル別)
  • 音楽記事(アーティスト別・ポストロック)
  • 音楽記事(アーティスト別・エレクトロニカ)
  • 音楽記事(アーティスト別・ポストクラシカル)
  • 音楽記事(アーティスト別・スロウコア/サッドコア)
  • 音楽記事(アーティスト別・インディーロック)
  • 音楽記事(アーティスト別・アジアのポストロック)
  • 音楽記事(アーティスト別・中東インディーズ)
  • 音楽記事(アルバム別)
  • エジプト料理
  • 破れかぶれ創作
menu
  • 自己紹介
  • 日々思うこと
  • FGO聖地巡礼
  • 紀元前文学
  • 歴史関係書物
  • ヒエログリフ文法入門
  • 音楽記事(ジャンル別)
  • 音楽記事(レーベル別)
  • 音楽記事(アーティスト別・ポストロック)
  • 音楽記事(アーティスト別・エレクトロニカ)
  • 音楽記事(アーティスト別・ポストクラシカル)
  • 音楽記事(アーティスト別・スロウコア/サッドコア)
  • 音楽記事(アーティスト別・インディーロック)
  • 音楽記事(アーティスト別・アジアのポストロック)
  • 音楽記事(アーティスト別・中東インディーズ)
  • 音楽記事(アルバム別)
  • エジプト料理
  • 破れかぶれ創作
キーワードで記事を検索
  • HOME
  • 音楽評
  • 音楽記事(アーティスト別・ポストロック)
  • Maybeshewillというポストロックバンドについて。 瑞々しい情感とポップなヘヴィネスを、胸躍らせる躍動感と共に。

音楽記事(アーティスト別・ポストロック)2020.03.25 smbc-man

Maybeshewillというポストロックバンドについて。 瑞々しい情感とポップなヘヴィネスを、胸躍らせる躍動感と共に。

  • ツイート
  • シェア
  • はてブ
  • LINE
  • Pocket

こんにちは。


MaybeshewillはUK出身のインストゥルメンタル・ロックバンドです。

https://a4-images.myspacecdn.com/images03/34/d8b57f6698434a8486d6102ddd898366/600×600.jpg

ポストロックなどにカテゴライズされることが多く、ヘヴィなギターサウンドとアグレッシブなビートを特徴としています。

2020年3月現在、Maybeshewillは4作のフルアルバムをリリースしています。

本記事ではその全作を語ります。

Maybeshewillの全アルバムについて。最もキャッチーなポストロックバンド?

これから全てのアルバムをリリース順に見ていきます。
しかし、文字だけでは分かりにくいと思い、相関図を作ってみました。

いかがでしょうか。

では、アルバムごとに見ていきましょう。

(1st)Not for Want of Trying

前史:リリースされるまで

MaybeshewillはDe Montfort Universityで音楽技術(Music Technology)を学んでいた John HelpsとRobin Southbyの出会いから始まります。
入学初日から互いの音楽の趣味が近いことを理解した彼等は、ちょっとした楽しみとしてMaybeshewillを始めました。

最初はバンドを組むつもりもなかったらしく、最初に作ったちゃんとした曲は大学への課題用だったそうです。

しかし、大学のスタジオを使ってレコーディングしたEP Japanese Spy Transcriptの反応が良かったため、彼等は1stアルバムの制作に取り組むことになります。

問題になったのは、アルバムの制作が彼等が大学を卒業した後に行われたということです。
彼等は既に大学のスタジオを使える立場ではなかったのです。

普通のバンドは活動を長く続ければレコーディング環境は徐々に改善していくと思われます。
しかし、本作に関してはレコーディング環境などがEPの頃よりもプリミティブになった作品であるとメンバーは述懐しています。

リンク

アルバムの魅力

彼等の魅力であるポップなヘヴィさが、もっとも分かりやすく表れているのが本作でしょう。

Mogwaiや65daysofstaticなどのポストロックの先達と比べられがちな彼等ですが、Maybeshewillの本質はLinkin Parkにも通じるような攻撃的なポップネスだと思われます。

ヘヴィなエレクトリックギターとエネルギッシュなドラムス・ベースという堅実な土台があり、そのうえにループするピアノ/シンセの旋律、打ち込み系のビート、サンプリングされた台詞などが覆いかぶさり、ニヒルなスマートさを演出していきます。

ヘヴィで瑞々しさ疾走感を軸にしながらも、誰にでも伝わりやすいカッコよさを漲らせているのも注目すべき点です。
魅惑的のキャッチーさが1stらしい荒々しさと混ざり合い、衝動的な躍動感へと昇華されています。

インストゥルメンタルのヘヴィミュージックとしては敷居が低い作品です。

(2nd)Sing The Word Hope In Four-Part Harmony

前史:リリースされるまで

本作の影響として、Maybeshewillの面々はAnd So I Watch You From Afarの存在を挙げています。
彼等とのツアーを終えた後に曲が作られたという本作は、前作よりもエネルギッシュなサウンドを特色としています。

また、レコーディングのタイミングがアメリカの大統領選でオバマが勢いづいていた時期と重なっていたことや、彼等の地元レスターの音楽シーンがポジティブさに満ちていたことも本作に反映されていると述べています。

リンク

アルバムの魅力

最もヘヴィな作品であると称されることもあるだけのことはあり、その前のめりな破壊力は強烈です。
また、ダークなヘヴィさではなくブライトなヘヴィさが一貫としてアルバム全体に漲っているのも大きな魅力でしょう。


ヘヴィながらもブライトなエレクトリックギター、
破壊力と推進力を兼ね備えたドラムスとベース、
前作よりも数多く登場するボイス・サンプリング、
メロディアスなピアノやシンセの旋律、
前作のニヒルさと打ち込み系ビートの存在感は後退し、真っすぐなエネルギーの激しい奔流を感じることができます。

さらにドラマティックな壮大さを感じさせる瞬間も増えており、叙情性も深まっています。
もちろんMaybeshewillらしいポップネスは健在、聞き手を突き放すような難解さは皆無です。

光輝漂うヘヴィネスと胸を打つ壮大な旋律が描く物語を楽しめるアルバムです。

(3rd)I Was Here for a Moment, Then I Was Gone

前史:リリースされるまで

1stアルバムと同様にあらゆる批評やリスナーの期待を無視して制作しようというコンセプトで作られたのが本作I Was Here for a Moment,Then I Was Goneです。

さらに過去2作と違ってスタジオレコーディングされていること、ヘヴィーなギターを重視したサウンドから多様な楽器をサウンドへの転換を意図していたことなどが本作の重要な点であると思われます。

また、2009年に ベースプレイヤー/プロデューサーとしてJamie Wardが加入、2011年にキーボードプレイヤーとして Matthew Dalyが加入し、最終的なラインナップが揃うことになります。

リンク

アルバムの魅力

前作の希望に満ちたサウンドをベースにしつつ、より幅広い音色を導入して壮大なスケールを描き出しています。

ある意味ではいわゆる「ポストロック」に接近したとも言えるかもしれません。

ゆったりとしたバンドサウンドを軸にして、ピアノ、電子音、ストリングスと幅広いサウンドレイヤーを巧みに織りまぜ、ひっそりとした叙情的な旋律から胸を打つ轟音まで多彩な緩急を使い分けています。

彼ら特有のポップなヘヴィさはそのままに、ダイナミックかつ立体感のあるサウンドを築き上げています。

過去2作は勢いと迫力が魅力であったように思いますが、本作は随所に散りばめられる美しい旋律を巧みに絡ませ、最終的にカタルシスへと導いていくような構成美が光っています。

(4th)Fair Youth

前史:リリースされるまで

本作Fair YouthをMaybeshewillの面々は質感的な(textural)な作品であると評しています。

彼等は過去作のような激しい瞬間を展開したいと思いつつも、ディストーションペダルを踏み抜くようなサウンドをしたくなかったと振り返っています。
そんなサウンドを演奏することに飽きていたし、そういったサウンドのバンドが溢れかえっていたから、というのがその理由とのこと。

そして、2014年にドイツに拠点を置く Superball Musicから4thアルバムとなる本作をリリースすることになります。

リンク

アルバムの魅力

轟音による緩急をあまり用いず、自然に展開するエモーショナルなサウンドを基調とした作品です。
キャリアを重ねたロックバンドがリリースするいわゆる「丸くなった」アルバムであるとも言えます。

ピアノやストリングスの美しい旋律が最前面に出ており、エレクトリックギターは一歩後ろで情緒と壮大さを演出しているのが大きな特徴でしょう。
リズムセクションも爆発力で攻めるというよりもロック的軽快さを残しつつも優しげで心地よいビートを紡いでいます。

瑞々しい光輝に満ちたサウンドはそのままに、誇張した要素がない自然体のスケールの大きさが響き渡ります。
慈愛に満ちた柔らかな感情の奔流、でも言えばいいのでしょうか。


力強さを感じさせつつも穏やかなメランコリーが、力いっぱいにはためいているようなアルバムです。

結びに代えて Maybeshewillというポストロックバンドが身にまとう魅力

ポストロック界の良い子?

彼等の魅力は、ポストロックと言われるバンドとしては珍しい率直なサウンドであるように思います。

その率直さが分かりやすいヘヴィネスに転じることもあれば、自然体のサウンドに広がっていくこともあります。

表裏のない感じが、彼等が愛されている理由の一つかもしれません。


さて。Maybeshewillは2015年に解散を宣言していましたが、2020年に再結成をしています。

5年の歳月を経て彼等の素直なサウンドがどんな変化を遂げているのか、気になるところです。


それでは。

主要参考サイト

https://www.independent.co.uk/arts-entertainment/music/features/maybeshewill-interview-its-really-nice-to-be-able-to-go-out-at-this-point-and-finish-on-a-high-a6941851.html https://en.wikipedia.org/wiki/Maybeshewill

More from my site

  • Jambinaiというロックバンドについて。神秘的なヘヴィネスと東洋的な妖しさを、皇者の風格と共に。Jambinaiというロックバンドについて。神秘的なヘヴィネスと東洋的な妖しさを、皇者の風格と共に。
  • Caspianというポストロックバンドについて。 果てなく広がる清冽な轟音。世界と対峙する聡明な眼差し。Caspianというポストロックバンドについて。 果てなく広がる清冽な轟音。世界と対峙する聡明な眼差し。
  • Godspeed You! Black Emperorのアルバムについて。~黙示録的名盤の数々~Godspeed You! Black Emperorのアルバムについて。~黙示録的名盤の数々~
  • Dianogahのアルバムについて。クールにぶつかり合うツインベース・デュエル。Dianogahのアルバムについて。クールにぶつかり合うツインベース・デュエル。
  • レバノン発、Ilvyというポストロックバンドについて。時計の針を進められない絶望を、轟音に。 ~日本のポストロックバンドとも比較しつつ~レバノン発、Ilvyというポストロックバンドについて。時計の針を進められない絶望を、轟音に。 ~日本のポストロックバンドとも比較しつつ~
  • Epic45のアルバムについて。情景的音響へのストイックな探求が生み出す、澄み渡る寂静。Epic45のアルバムについて。情景的音響へのストイックな探求が生み出す、澄み渡る寂静。
  • 音楽記事(アーティスト別・ポストロック)

FieldFunction Recordspost metalpost rockSuperball Music

  • ツイート
  • シェア
  • はてブ
  • LINE
  • Pocket
  • feedly

コメントを残す コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ハトシェプスト 古代エジプト王朝唯一の女ファラオ/山岸凉子
新宿タワーレコード、夜のドコモタワー、2010年のプレイリスト。

RECOMMENDこちらの記事も人気です。

  • 音楽記事(アーティスト別・ポストロック)
    2021.1.3

    Godspeed You! Black Emperorのアルバムについて…

  • 音楽記事(アーティスト別・アジアのポストロック)
    2020.5.5

    Under The Big Bright Yellow Sunというポス…

  • 音楽記事(アーティスト別・ポストクラシカル)
    2019.1.19

    星空を見上げるような、情景的な音楽を。Hammockというバンドについて。

  • 音楽記事(アーティスト別・アジアのポストロック)
    2020.4.11

    甜梅號(Sugar Plum Ferry)というポストロックバンドについ…

  • 音楽記事(アーティスト別・ポストロック)
    2020.12.18

    Dianogahのアルバムについて。クールにぶつかり合うツインベース・デ…

  • 音楽記事(アーティスト別・アジアのポストロック)
    2019.12.21

    話梅鹿(Prune Deer)のアルバムについて。感傷的な美意識と自意識…

  • 音楽記事(アーティスト別・アジアのポストロック)
    2020.3.18

    Jambinaiというロックバンドについて。神秘的なヘヴィネスと東洋的な…

  • 音楽記事(アーティスト別・ポストロック)
    2019.6.9

    65daysofstaticの全アルバムについて。Mogwai+Aphe…

最近の投稿

  • パレスチナ発、Apo and the Apostlesというロックバンド について。中東のサタデーナイトを彩る、自然体のオリエンタル・メロディと柔和素朴なアップビート。
  • Godspeed You! Black Emperorのアルバムについて。~黙示録的名盤の数々~
  • 古代メソポタミア全史/小林登志子
  • ヨルダン発、JadaLというバンドについて。RadioheadやMuseへの憧憬とアラブの血が産む旋律が生み出す、濃厚なオルタナティブ・サウンド。
  • Dianogahのアルバムについて。クールにぶつかり合うツインベース・デュエル。

アーカイブ

  • 2021年1月
  • 2020年12月
  • 2020年11月
  • 2020年10月
  • 2020年9月
  • 2020年8月
  • 2020年7月
  • 2020年6月
  • 2020年5月
  • 2020年4月
  • 2020年3月
  • 2020年2月
  • 2020年1月
  • 2019年12月
  • 2019年11月
  • 2019年10月
  • 2019年9月
  • 2019年8月
  • 2019年7月
  • 2019年6月
  • 2019年5月
  • 2019年4月
  • 2019年3月
  • 2019年2月
  • 2019年1月
  • 2018年12月

カテゴリー

  • FGO Pilgrimage
  • FGO聖地巡礼
  • きのこ地獄
  • へろへろ冒険譚
  • エジプト情報
  • エジプト料理
  • ヒエログリフ文法入門
  • リラックスしたい時に聞きたい音楽
  • 児童文学再読
  • 新書
  • 日々思うこと
  • 書評
  • 未分類
  • 歴史関係書物
  • 現代文学
  • 破れかぶれ創作
  • 紀元前文学
  • 自己紹介
  • 資格:社会福祉士
  • 音楽記事(アルバム別)
  • 音楽記事(アーティスト別・アジアのポストロック)
  • 音楽記事(アーティスト別・インディーロック)
  • 音楽記事(アーティスト別・エレクトロニカ)
  • 音楽記事(アーティスト別・スロウコア/サッドコア)
  • 音楽記事(アーティスト別・ポストクラシカル)
  • 音楽記事(アーティスト別・ポストロック)
  • 音楽記事(アーティスト別・中東インディーズ)
  • 音楽記事(ジャンル別)
  • 音楽記事(レーベル別)
  • 音楽関係書物

Tweets by JRailgun

©Copyright2021 とうきょう砂漠のアレクサンドリア.All Rights Reserved.