Kim Hiorthoy(キム・ヨーソイ)のアルバムについて。アンニュイでキュートな北欧エレクトロニカ。

こんにちは。

Kim Hiorthoy(キム・ヨーソイ)はノルウェー出身のソロ・アーティストです。

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ジャンルとしてはエレクトロニカとしておくのが穏当でしょうか。
温もりのあるシンセと軽やかなビートが特徴と言えるでしょう。


アンニュイな雰囲気とおもちゃを広げたようなトイポップ的な無垢さと物憂い空気感を併せ持っているのが魅力です。

2021年3月現在、Kim Hiorthoy(キム・ヨーソイ)は3枚のオリジナル・フルアルバムをリリースしています。
(どこまでアルバムに含めるかは諸説あるようですが、本記事においては公式サイトの文言から類推しています)

本記事ではその全てを語ります。

Kim Hiorthoy(キム・ヨーソイ)のアルバムについて。

これからリリース順に各アルバムを見ていきますが文字だけでは分かりにくいと思って、相関図を作成してみました。

では、本題に入りましょう。

(1st)Hei

Kim Hiorthoy(キム・ヨーソイ)のアルバムで、最もエレクトロニカらしい作品と言えるでしょう。

アナログでアンニュイなサウンドと軽やかで純粋無垢なビートが組み合わさり、ノスタルジックな灰色に染まったファンシーさを演出しています。

レトロなピアノ、ハーモニカ、シンセ等が奏でる影を帯びたメランコリー、
ローファイなビートが奏でるパーカッシブながらも優しいビート。
無垢な軽快さを失うことは決してありません。しかし、物憂い感傷がじわじわとドリップされ、キュートながらも内省的な香りを漂わせています。

ノスタルジック(というよりもヨーロッパの童話的な)な陶酔感を醸成しながらアルバムは展開していきます。

アンニュイなのに無垢。
心地の良いサウンド・テクスチャーの只中で異なった要素が織り込まれている点に、本作の魅力があると言えるでしょう。

モノトーンに染まった童話のような、天真爛漫なイノセンスを楽しめるアルバムです。

(2nd)My Last Day

前作より落ち着き、洒脱な哀愁を漂わせている作品です。
メロディアスになっているのも特徴的でしょう。


無垢に転がっていたビートも前作より大人びており、物憂い雰囲気も和らいでいます。
その結果、レトロでローファイな質感はそのままながらも、北欧的なポップさが前作よりも強めに漂っています。


キュートな軽やかさを保ちつつもややダンサブルな側面が目立っているのも特徴的で、抑制された躍動感が随所に息づいています。

その一方、ピアノやシンセ等が醸し出す童話的でアンニュイな旋律はメロディアスになっており、メランコリックな響きを優しく匂わせています。

異なる要素が折り重なっているのが特徴的だった前作に対し、本作はそれらの要素が上手に混ざり合っている印象を受けます。

滑らかながらも味わいの深いエレクトロニカと言えるでしょう。

(3rd)Dogs

静謐でメランコリックな、大人びた雰囲気の作品になっています。

ビートの存在感が大きく後退し、アンニュイでお洒落なピアノが主軸になっています。

天真爛漫な純粋さの奥から、ポスト・クラシカル的な気品も仄かに感じられるようになっているのは大きな変化でしょう。

本作の個性は、表現力に富んだピアノです。
叙情的な旋律や豊潤な余韻をたっぷりと効かせ、場面に応じて様々に表情を変えていきます。


とはいえ単にアンビエント的になっているわけではなく、北欧的でポップな旋律がソフトに舞い上がっては、ゆらゆらと溶けています。
時折姿を見せる柔らかなビートやシンセ等も心地よく、良いアクセントになっています。


レトロな空気感が居心地の良いノスタルジーを醸成していて、セピアに染まったヨーロッパの街並みを見ているような感覚になります。

様々な個性の要素が一つになって身を委ねたくなるような心地よい揺らぎを生み出している点が魅力的に感じられるでしょう。

余分な響きを削ぎ落した非常にシンプルな作品ですが、その一音一音からは非常に豊潤な味わいが豊潤に香り立っています。

古いアルバムをめくる様な郷愁とヨーロッパ的な瀟洒さがふわりと漂う、ローファイでエモーショナルなピアノ・アルバムと言えるでしょう。

Kim Hiorthoy(キム・ヨーソイ)のアルバムについて:主要参考サイト

https://en.wikipedia.org/wiki/Kim_Hiorth%C3%B8y

https://kimhiorthoy.bandcamp.com/

http://www.smalltownsupersound.com/2015/08/22/kim-hiorthy/

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