Joep Bevingについて。ストリーミング時代を駆け抜ける、ひそやかなピアノの旋律。



こんにちは。

Joep Beving(ユップ・ベヴィン)はオランダ出身のピアニスト/コンポーザーです。

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ポスト・クラシカルにカテゴライズされるような、静謐で叙情的なピアノの旋律を特徴としています。

SpotifyやAppleMusicなどにおけるストリーミング配信で強い人気を誇っています。

2020年4月現在、Joep Bevingは3枚のフルアルバムをリリースしています。
本記事ではその全てを語ります。

Joep Beving(ユップ・ベヴィン)の全アルバムについて

本記事では全てのアルバムを見ていきます。
ただ、文章だけでは分かりにくいと思い、相関図を作成してみました。

では、アルバムごとに見ていきましょう。

(1st)Solipsism

自主制作でリリースされた本作はJoep Bevingのピアノのみで構成されており、剥き身にされた彼の精神性に向き合えるようなアルバムではないでしょう。

さらに言えば音数も控えめで、音楽としても非常にシンプルです。

凛としたストイックさがありながらも、穏やかで美しい旋律が奏でられています。
その一方で悲しみに寄り添う旋律も登場し、疲れた心に寄り添うような柔らかさも見せてくれます。


Joepは慈しみに満ちた音色を、ひそやかに、麗しく、心地よく奏でています。

なお、本作収録曲はspotifyなどのメジャーなプレイリストで頭角を現し、6000万回以上ストリーミングされる大ヒットとなっています。

(2nd)Prehension

前作同様、 Joepのピアノのみで構成されています。
ただ、前作より音数も増え、響きが豊かになっている点が違いです。


静謐な雰囲気は健在ですが曲の起伏はやや大きくなっており、豊潤な感情がじわりと溢れ出しています。
前作が凛とした雰囲気だったとしたら、本作はもっと温もりに満ちているといったところでしょうか。


情緒的な旋律が溶けるように消えていくさまには鼓動のような温かさを感じますし、調和した響きが織りなすサウンドのレイヤーには深い慈しみを感じます。

曲ごとに響きの風味が異なり、物語性も感じられる作品とも言えるでしょう。

(3rd)Henosis

様々な楽器が登場するようになりましたが、変わらず穏やかな静けさが立ち込めています。

Joepのピアノを軸としながら、ストリングス、シンセ、エレクトロニクス、合唱などがそっと色彩を添え、時には主役の座へと躍り出ることもあります。

ただ、雑然としている印象はなく、今までよりも奥行きのある音世界に整然とした「美」の流れが構築されているように感じます。
Joepらしい優しさはもちろんありますが、それと同時に超然とした広がりを響かせることも多く、神秘的な雰囲気を漂わせています。

しかし、個々の響きが混ざり合い、ゆったりと重なり合う調和には、包容力のような安らぎも含んでいます。

様々な意味で、もっともスケールの大きい作品と言えるでしょう。

結びに代えて Joep Beving( ユップ・ベヴィン )の魅力とは。 深い文学性と分かりやすい「癒し」

喰らい続ける疲弊の「癒し」

Joep Bevingの音楽はいわゆるポスト・クラシカルに当てはまるものでしょう。

ただし、一般的なポスト・クラシカルに比してメロディアスなキャッチーさや分かりやすいドラマ性があり、それが幅広い層に訴求する「癒し」へと転じています。

そして、その「癒し」が数多の音楽が使い捨てられていくストリーミング時代において、多くの人々の心に留まり続ける要因となったように思います。

数多のコンテンツをひたすら使い続ける日々は精神的な疲弊をもたらす。
そういう側面もあるのかもしれません。

そんな隙間にそっと入り込むのが、Joep Bevingの静謐な旋律なのでしょう。


それでは。

主要参考サイト

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https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/21685
【インタビュー】 “優しき巨人” ユップ・ベヴィンが奏でる温かいサウンド。世界と現実との関係を描いた最新作の魅力に迫る

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