Island Peopleのアルバムについて。荒涼・幻想・SF、アンビエントな叙情音響

こんにちは。

Island Peopleは主にベルリンやグラスゴーを拠点とする4人組のバンド・プロジェクトです。

https://raster-media.net/artists/island-people

カテゴリーとしては、いわゆるエレクトロニカ/アンビエントに属するものになるでしょう。
丁寧に創りこまれた、荒涼としつつも幻想的なサウンドスケープを特徴としています。

2021年12月現在、Island Peopleは2作のアルバムをリリースしています。
本記事では、その全てを紹介していきます。

Island Peopleのアルバム一覧

リリース順にアルバムを見ていきますが、文字だけでは分かりにくいと思って相関図を作成してみました。

では、本題に入りましょう。

(1st)Island People

荒涼とした雰囲気を感じさせつつ、SF的な未来感も漂わせつつ、幻想的なアンビエントワールドを醸しだしています。

叙情的・近未来的なニュアンスを帯びたなだらかなシンセ・エレクトロニクス、エフェクティブに加工されたフィールドレコーディング、叙情的にゆらめくエレクトリックギター、時に小刻みに、時に穏やかに揺れ動くビート。多種多様な音色が穏やかに溶け合った実験的なニュアンスのサウンドからは、気品や優美さも感じられます。

淡々としたアンビエントなうねりを基調としつつももたまに顔を出す穏やかなビートが、アルバム全体の起伏・物語性を生み出しているのも魅力。ハードSFのようなディープさと幻想文学のようなファンタジー性が違和感なく同居し、ストイックで複雑な音響世界をキャッチーな雰囲気で奏でています。

エフェクティブなサウンドが中心となっているため音像の輪郭がどことなくぼやけているのも、本作の味わいとなっていると言えるでしょう。

圧倒的に斬新であったり衝撃的に先鋭的であったりするわけではありませんが、鮮やかで味わい深い魅力を秘めたディープなアルバムだと思います。

(2nd)II

基本的には前作のサウンドを深化させた作品です。

荒涼とした雰囲気・近未来的な質感・シリアスながらも幻想的な響きが揺らめくように溶けあい、物語性のあるサウンドスケープを構築しています。

ただ、エフェクトを強烈に聴かせていた前作と比べると、若干すっきりした雰囲気になっているのが特長。淡々としたうねりがエモーショナルに響きわたり、緻密な響きが繊細に織り合わさっています。ほんのり影を帯びつつも輪郭がはっきりしたサウンドが、きめ細やかで凛然とした音響世界を醸成しています。

SF的ニュアンスとノスタルジックな響きを併せ持つシンセ・エレクトロニクス、なだらかながらもエモーショナルな響きを聴かせるギター、エフェクティブに加工されたフィールドレコーディング、細やかに揺らめくビート。まどろみのような柔らかさと澄んだ空気のような冷たさが混ざり合いながら、叙情的エレクトロニカワールドを形成しています。

実験的な雰囲気もありますが、本作はもっとストレートに繊細な音響を楽しめる作品になっています。

エモーショナルで、アンビエントで、シネマティック。精緻に創りこまれたディープな響きを、じっくり楽しめるアルバムと言えるでしょう。

主要参考サイト

https://raster-raster.bandcamp.com/album/ii

https://raster-raster.bandcamp.com/album/island-people

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