Gregory and the Hawkのアルバムについて。可憐で繊細な歌声と、優しい感性が漂うフォーク・サウンド。

こんにちは。

Gregory and the Hawkはニューヨークを拠点としているMeredith Godreauによるソロ・プロジェクトです。

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可憐で聡明な歌声と、可愛らしくもナイーブなアコースティックサウンドが特徴でしょう。


2021年5月現在、Gregory and the Hawkは4作のフルアルバムをリリースしています。
本記事では、その全てを見ていきます。

個人的には2ndから聴くことをオススメしたいです。

※クラウドファンディングでリリースされた野外レコーディング諸作については一時的にしか手に入れることが出来ず後日再レコーディングしたうえでリリースする可能性についても触れられているため、本記事ではカウントしていません。

Gregory and the Hawkのアルバム一覧

これからリリース順にアルバムを見ていきますが、文字だけでは分かりにくいと思って相関図を作ってみました。

では、本題に入りましょう。

(1st)In Your Dreams

アコースティック/エレクトリックギターによる弾き語りを中心に展開する、パーソナルな作品に仕上がっています。

息を潜めて聴き入りたくなるような可憐さで、
秘密の宝物をこっそり見せてもらっているように親密で。
素朴なフォークサウンドの中には繊細な温もりが揺らめいていて。


そっと爪弾かれるギターの音色と繊細な歌声が優しい物語を静かに紡いでいきます。

サポートプレイヤーは2名のみ、
彼女の可憐な歌声と柔らかなギターの周りを、時折ピアノや弦楽器等が漂っては消えていきます。

華やかではありませんが、そのシンプルな響きの奥底には豊かな感受性と瑞々しい想像力が脈打っているように感じます。

後の作品と比べるとまだまだ未完の原石感が濃密に漂っているのは否めませんが、だからこそ「らしさ」が真っすぐに表れているとも言い換えられるかもしれません。

(2nd)Moenie and Kitchi

胸を打たれた素晴らしい作品です。

まずは冒頭のOats We Sowを聴いてみてください。

本作におけるこの曲、個人的には完璧だと思っています。
今作のプロデューサーはMice ParedeThe Dylan GroupのAdam Pierceでそれが見事にハマっしています。

彼女の持ち味だった可憐で繊細なフォークサウンドにポストロックエレクトロニカ・シューゲイザー的な音響感が加わり、生来の魅力であった繊細な感性がさらに瑞々しく豊かに紡がれていきます。


聡明な雰囲気を湛えた優しいボーカル、
前作同様、素朴な響きのギター、
密やかながらもエモーショナルな叙情性を感じさせるドラムス、ベース、ギター、シンセ等の楽器。
Meredith Godreauの素朴でパーソナルな空気感をしなやかなポストロック的ダイナミズムが絶妙のバランスで混ざり合い、繊細で色彩豊かな物語が完成しています。

その結果、可憐で箱庭的な雰囲気は前作と変わりませんが、楽曲の完成度が非常に高くなっているように感じます。
瑞々しい想像力や感性は変わらぬまま、表現の幅が広がっていることに起因しているのでしょう。

時に柔らかで、時にエモーショナルで、
少しだけ内向きで、いつも可憐で、だけど芯の強さと聡明さも感じられて。

Meredith Godreauという人間の真っすぐさが、たおやかに奏でられているアルバムです。

個人的には、Gregory and the Hawk諸作の中で最も好きです。

(3rd)Leche

前作の完成度を維持しつつも、暖かいインディーロック/フォーク的な匂いを強めているのが本作Lesheです。

Adam Pierceがプロデューサーから制作スタッフとしての傘下に切り替わっているのが、示唆的なのかもしれません。

1stのように原石的弾き語りなわけでもなく、
かといって2ndのように音響的なわけでもなく、
音楽的な多様性と大人びた落ち着きを併せ持つ、可憐で暖かい空気に満ちています。

真ん中にあるのはアコースティックで繊細な空気感で、その周りを的確にアレンジされたバンドサウンドがそっと寄り添っているような印象でしょうか。

胸に染み入るようなメランコリーや暖かい慈しみを深く漂わせ、
過去作よりもキャッチーなメロディを歌い上げ、
民俗楽器を取り入れるなど表現の幅が広がっていて、
それでいて過去作の魅力であった繊細で可憐な雰囲気も変わっていません。

本作は「旅」をテーマにしているようですが、それは変化や成長といった意味合いも含まれているようです。
前作よりも一段階、大人びているのは明白であるように思います。

変わらず箱庭的ではありますが精神的な華奢さは後ろに下がり、落ち着いた安定感がその分だけ前に出ています。

色々な面でバランスが良く、とても聴きやすいアルバムだと思います。

(4th)Come, Now

前作の路線をさらに推し進めたのが本作Come, Nowです。
さらに大人びており、完成度の高さを損なわぬままアコースティック路線に近づいています。

可憐ではありますが繊細な感じはなく、オーガニックで優しい空気感が印象的になっています。


澄んでいながらも落ち着きを感じさせるボーカル、
感傷的ながらも大人びたアコースティック/エレクトリクギター、
必要に応じて現れるストリングス、ハープ、ビート等。
奇抜なことはせずシンプルな構成になっており、それだけ「歌」の良さをしっとりと聴かせる内容になっています。

また、前作よりもドラムスのない作品がふえているのも注目点と言えるでしょう。

たおやかなセンチメンタルを帯びつつも、安定感は今までで最高水準です。
華奢な可愛らしさはありますが触れたら壊れてしまいそうな危うさはなく、確固たる芯の強さがサウンドの奥底にあるように感じます。

Gregory and the Hawkの暖かい「歌」を楽しみたいなら本作が最適かと思います。

主要参考サイト:Gregory and the Hawkのアルバムについて

https://gregoryandthehawk.com/

https://en.wikipedia.org/wiki/Gregory_and_the_Hawk

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