Enemiesのアルバムについて。あふれる清涼感、繊細でトリッキーな楽曲たち

こんにちは。

Enemiesは2007年に結成されたアイルランド出身のロック・バンドです。

出典:公式Facebook

ジャンルとしてはポストロック/マスロックということになるかと思います。
清涼感のあるエモーショナルなサウンドと、繊細で複雑なアレンジメントが魅力的です。

2022年7月現在、Enemiesは3作のスタジオアルバムをリリースしています。
本記事では、その全てを紹介します。

Enemiesのアルバム一覧

これからリリース順にアルバムを見ていきますが、文字だけでは分かりにくいと思って相関図を作成しました。

あくまで個人的なイメージです。ご容赦ください。

(1st)We’ve Been Talking

デビュー作特有の瑞々しい魅力が、目一杯詰まった作品です。

清涼感のある響きと、変拍子を織り交ぜたトリッキーな展開。相容れなさそうにも思われる特長が自然に溶け合い、繊細な躍動感を感じさせるロックサウンドを形成しています。


たおやかで(時にプログレッシブな)旋律を奏でるエレクトリックギター、伸びやかながらもグルーヴィなベース、しなやかで精緻なドラムス。繊細な雰囲気を帯びていますがダイナミックな迫力を魅せることも多く、緩急をしっかりつけているのも印象的です。

メロディアスのフレースが随所に散りばめられ、キャッチー性も最高。エモ/ロック的な真っすぐさ/純粋/悪戯っぽいトリッキーさを軽やかに奏でています。

無垢なサウンドを丁寧に構築した、心に染みるアルバムです。

(2nd)Embark, Embrace

表現が深化し、作風の幅も広がった作品です。

エモ的な透明感は表層的にはやや弱まり(根底的な部分は変わっていないように思いますが)、軽やかながらもエネルギッシュなサウンドに仕上がっています。

純朴ながらも精緻なアンサブルは変わらず。マスロックにしばしば見受けられるトロピカル化も見せつつ、普遍的なポップへと接近しています。


歪んでいる時も清涼感のあるエレクトリックギター、伸びやかで心地よいベース、ダイナミックでしなやかなドラムス。効果的にボーカルが導入されることもあり、キャッチーさは一段と強まっています。意表を突く展開とメロディアスな旋律で聴き手をぐいぐい引き込む構成は「さすが」の一言。

エモーショナル/精緻/伸びやか。清涼系マスロックの魅力を感じられる作品です。

(3rd)Valuables

しなやかさはそのままに、普遍的なロックに近づいた作品です。

エモ系マスロックの残り香を残しつつ、ドリームポップの側面も感じられるのが印象的。トロピカルな空気感と軽やかな雰囲気を強く帯びながら、優しく伸びやかなロックサウンドを鳴らしています。

随所で顔を出すボーカル、軽快にエモーショナルなフレーズを奏でるエレクトリックギター、時折マスロック的天衣無縫さを見せつつも柔らかなリズムセクション。力強くも盛り上がるロック的局面も、幻想に溶け行くような柔らかな一面も、どちらもしなやかでメロディアスです。

軽やかではあるのですが、ノスタルジーの繊細さや儚さがさらに際立つ内容になっています。

日本語圏のロック愛好家には、かなり好まれる内容ではないでしょうか。

主要参考サイト

https://en.wikipedia.org/wiki/Enemies_(band)

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