Elephant Gym(大象體操)のアルバムについて。天衣無縫でテクニカルなベースを軸にした、多彩な音楽性

こんにちは。

Elephant Gym(大象體操)は2012年に結成された台湾出身の3人組ロックバンドです。

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ジャンルとしては、よくマスロックやポストロックと定義づけられるが多いようです。
しかし、どの作品もポップな質感を備えているだけでなくアルバムによってはソウルやヒップホップの影響を織り込んでいることもあり、一筋縄ではいかない魅力を感じさせてくれます。

2021年7月現在、Elephant Gym(大象體操)は2作のフルアルバムをリリースしています。
本記事ではその全てを見ていきます。

本編に入る前に:Elephant Gym(大象體操)の魅力はライブにあり?


個人的には、1stEPに収録されているFingerのライブバージョンにElephant Gym(大象體操)の魅力の最も分かりやすい部分が凝縮されていると思っています。

ので、先に貼っておきます。

サブスク音源ですと、こちらです。

強烈にテクニカルで天衣無縫なベースとToeのようにエモーショナルで透明感に満ちたエネルギーが鮮烈です。

また、2作のEPも魅力的なので聴いてみることをお勧めします。

Elephant Gym(大象體操)のアルバム一覧

リリース順にアルバムを見ていきますが、文字だけでは分かりにくいと思って相関図を作成してみました。

では、本題に入りましょう。

(1st)角度(Angle)

ポップでキュートなピアノとオカリナから成る表題曲INTROに象徴されるように、ポップ的エッセンスとテクニカルなマスロック的要素が混ざっているのが本作の特徴です。

アコースティックな楽曲とエレクトリックな楽曲が共存しており、エモ的な切れ味と力強さを感じさせます。
その一方で、ナチュラルな雰囲気が印象的です。
そして、その中心にあるのはもKTによるベースなのが間違いないでしょう。テクニカルかつ自由自在に楽曲の中を飛び回り、心躍るような解放感をサウンドに与えています。


また、時折ボーカルが登場することは本作の親しみやすさを強めているように思います。
特にアルバムの前半はいわゆるマスロック・ポストロックらしからぬ朗らかさ・明るさ・自由さが漂っており、気構えずにテクニカルな演奏を楽しむことができます。

後半に入るとポップさがやや後ろに引き、ポストロック的な緊張感を帯びるようになってきます。
テクニカルなベースを中心に各楽器がぶつかり合うようにしてダイナミックな演奏を繰り広げていきます。

ベース由来のグルーヴィーさも持ち合わせている、開放的なサウンドが楽しいアルバムです。

(2nd)Under Water

シンセ・電子音なども積極的に取り入れ、洗練されたエモーショナルさを聴かせるようになっています。

全体的に大人っぽく潤った質感になっているのが、前作との相違点でしょう。
テクニカルなベースを筆頭に各楽器が必要以上に寄り添うことなく、空間的に音色が配置されています。


「間」を感じさせる構成になっており、その寂静とした雰囲気の中に様々なジャンルの影響を取り込んでいます。
ポスト・ダブステップ、フューチャーソウル、ジャズ/フュージョン、シティポップ。

全体的には、新しめのサウンドの影響を受けています。
それらが本作のどこか未来的な雰囲気に貢献しているのは明確でしょう。


また、日本からはWonkのボーカリスト長塚健斗やYeYeが参加しており、本作のバリーエション豊かなサウンドに貢献しています。

ポップ的なニュアンスは変わらず存在しますが、いわゆるポストロック・マスロック的なニュアンスを感じることは少なくなり、激しさを増してくような展開においてもジャムバンドにも似たエネルギーをみなぎらせていきます。

大人っぽくて、都会的で、だけど少し影があって、ノスタルジックな雰囲気も少しだけあって。
そして、アンダーグラウンド的にひねくれたところがなく、キャッチーで。


本作に関して言うとポストロックやマスロックという定義は適切でないように思いますが、他の分かりやすいサウンドの定義に当てはまるとは思えません。

時代の最先端にも共振するような、ジャンルレスなアルバムに仕上がっています。

結びに代えて

以前、Elephant Gymのライブを見に行った時、流暢とまではいかないものの懸命に日本語を喋っている姿が印象的でした。

日本語を勉強中とも言っていました。
もし、日本の観客ともコミュニケーションを取るために日本語を学んでいるのだとしたら、随分と自分自身が情けなくなる話だなと思ったのを強く覚えています。

私の英語よりベーシストKTの日本語のほうが上手でしたし、ドラマーChia-Chinは少ない語彙でも相手を楽しませることが上手でした。

世界の大部分の人が使える英語を、自分も話せれば良いだけのことなのに。
世界中をツアーで回っているバンドに、わざわざ一国のためにもう一言語覚えさせているなんて。
もっと、ちゃんと、英語を話せるようになりたいなと。ならなきゃなと思いながらライブ会場から帰ったことを覚えています。

その割に、今まで大したことをしてこなかったんですけど。
そのことを強く恥じ、今日からちょっとでも良いので勉強しようと決意しました。

主要参考サイト:Elephant Gym(大象體操)のアルバムについて

https://en.wikipedia.org/wiki/Elephant_Gym

https://mora.jp/package/43000074/TCJPR0000502746/

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