【ヒエログリフ文法語り(6)】ひたすらめんどい人称代名詞 ep.1



こんにちは。


ヒエログリフ文法、今回は人称代名詞です。
英語でいうところのI You He She Theyなどですね。
厄介なことにこの人称代名詞、古代エジプト語では複数存在します。

Iやyouが何種類も存在するんです。
そして、文の種類などによって、使用する代名詞が変化するのです。

厄介ですね。
そして、厄介ごとはなるべく軽くすませたいのが人の性。
今回も細かい例外はすっとばしていきます。

まずは人称代名詞編ep.1として接尾代名詞を見てみましょう。

ヒエログリフ文法の本領発揮 人称代名詞編ep.1 接尾代名詞

接尾代名詞の変化

接尾代名詞は主に3種類の使用方法があります。

  • 前置詞や名詞に形容詞のようにつく
  • 副詞文の主語になる
  • 一部の動詞文の主語になる

さらに数(単数・双数・複数)と性(男性・女性)によって変化します。
とりあえず見てみましょう。

完全なる暗記科目になってしまいましたね…。

さて、1人称だけは少し特殊です。
発音は全てiですが、「私」が誰なのかによって使用される文字が違うことがあります。


神の場合は神を表す決定詞になることもありますし、男性か女性によっても変わることがあります。
また、性の区別があるのは単数の2人称と3人称だけです。ご注意を。

接尾代名詞の主な働き

それでは、この接尾代名詞がどういった働きをするのか具体的に見ていきましょう。


名詞について所有者を表す。

「おいで、<僕の>子猫ちゃん」とか
「これは<彼の>ミスです。私は関係ありません」とか、
「<君の>象さんは随分と可愛らしいじゃないか」とか。
そういうやつですね。

形容詞と同じように名詞の後ろについて意味を付け足します。

前置詞につく。

「ために」を表すnに「私」がついて「私のために」になったり、
「ともに」を表すhn’に「彼女」がついて、「彼女とともに」になったりします。


副詞文のiwについて主語になる。

副詞文で主語を表したい場合、冒頭にiwをつけるでしたね。
そんな話もありましたね、そういえば

動詞文の主語になる。

動詞については覚えなくてはいけない活用が2つあります。
なんだか……嫌になってしまいますね……。

sdm・f形とsdm・n・f形の2つがあります。
どちらも接尾代名詞を使う動詞の変化パターンです。

sdmは「聞く」という意味の、接尾代名詞を伴う動詞です。
それに各接尾代名詞をつけた際の変化を示したのが下の表です。

ざっくり言うとsdm・f形は現在形、 sdm・n・f形は過去形とのこと。
例のごとく、なんとなく雰囲気だけ覚えておきましょう。

ちなみに受動態にしたい場合は、不定代名詞twを接尾代名詞の前に挿入します。

むすび ヒエログリフの文法…難しい……。

いかがでしたでしょうか。

このあたりから徐々に難しくなってきます。
あんまり気重に考えてもしょうがないので、まあ、気楽に。

次回は人称代名詞のep.2を語ります。


それでは。

ヒエログリフ入門~古代エジプト文字への招待 ~