Barzinのアルバムについて。繊細で優しい、文化系的透明感

こんにちは。

Barzinはカナダ出身の男性シンガーソングライターです。

Monotreme Recordsより

ジャンルとしてはスロウコアやフォークになるかと思います。
Red House PaintersSparklehorseとも比較される愁いを帯びたサウンドですが、Barzinのほうがもっと優しい質感を帯びています。

2022年7月現在、Barzinは4作のスタジオアルバムをリリースしています。
本記事では、その全てを紹介します。

Barzinのアルバム一覧

これからリリース順にアルバムを見ていきますが、文字だけでは分かりにくいと思って相関図を作成しました。

あくまで個人的なイメージです。ご容赦ください。

(1st)My Life in Rooms

マイルド/文化系的になった(後期)Red House Paintersという表現が近いかもしれません。

ゆったりとスロウ、シンプルで馥郁。フォーキーなニュアンスをエレクトリックギター/アコースティックギターで鳴らし、その背景で仄かに響くストリングス/ピアノ。それらを折り重ねながら、音と音の「間」を活かしながら、しっとりとした物憂い叙情性を奏でています。心地ようメロディを囁くボーカルも、ソフトな質感を高めています。

ただ、Sparklehorseの名前が引き合いに出されるのも分かるような、乾いた悲しみも印象的。暖かみのある素朴なサウンドなのに、内向的/文化系的な感性を優しいニュアンスで吐露しているかのよう。繊細な悲しみを湛えた、儚いサウンドがたまりません。

フォーク/カントリー色のスロウコアの魅力を楽しめるアルバムです。

(2nd)Notes to an Absent Lover

前作同様ひっそりとしていますが、やや男性シンガーソングライター系サウンドに近づいた印象を受けます。

文化系的繊細さを醸しだした、カントリー/フォーク系のサウンドは変わりません。ただ、物憂い雰囲気がやや下がり、内向的で繊細ながらも瑞々しさが前面に出ています。

Owenなどにも通じる馥郁とした繊細さを少ない音数でしっとりと生み出し、アコースティックギターと優しいボーカルを軸に紡いでいます。そして、ピアノやストリンスグスが時折寄り添うように鳴っているのも魅力。

Barzinが持つ純朴な一面を、微笑ましい気持ちで楽しめるアルバムです。

(3rd)To Live Alone in That Long Summer

スロウではありますが、サッドな感じはあまりしない作品です。

Red House Paintersをマイルドにして男性SSWっぽくした、カントリーやフォークの匂いがする繊細なスロウコアが繰り広げられています。

優しい歌声の男性ボーカル、そっと爪弾かれるエレクトリックギター、柔らかなストロークを弾くアコースティックギター、落ち着きを感じさせるピアノ。仄かな存在感を見せるリズムセクション。時折ジャズの影響を垣間見せるなど表現の幅が広がっており、ひっそりとした雰囲気や文化系的な空気感はそのままに成熟が感じられます。

最低限の音色で馥郁とした叙情性を奏で、繊細な温かみをそっと醸成しています。

儚くはあるのですが、どことなく安心感があるアルバムです。

(4th)Voyeurs in the Dark

今までの作品より色彩が複雑になった作品です。

Barzinらしい繊細な歌とギター、スロウなテンポは変わりません。ただ、軽い質感のドラムマシーンや控えめに響く幻想的なシンセが、気だるいインディーポップの匂いをほんのりと加えています。


また、その一方で1stのようなSparkrehorseっぽい乾いた雰囲気を見せることもあり、手数が豊富になっているのは明らかです。ただ、これ見よがしにパターンの多さを見せつけるわけではなく。今まで通り繊細で控えめな叙情性をそっと積むでいます。

仄かにアンニュイで、時々都会的で、時々牧歌的。そして根っこは純朴。
今までのBarzinとは少しだけ違って、だけどやっぱりBarzinはBarzinと感じさせてくれる作品です。

主要参考サイト

https://en.wikipedia.org/wiki/Barzin

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