レバノン発、Aghane Servicetのアルバムについて。風刺と哀愁のアラビアン・キャバレー

こんにちは。

Aghane Servicetはレバノンを拠点にしている音楽集団です。

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ジャンルを付すのは非常に難しいのですが、アラビアの伝統音楽・ポップミュージックとヨーロピアンなキャバレーの雰囲気を一体化させたサウンドを特徴としています。

2022年6月現在、Aghane Servicetは1作のフルアルバムをリリースしています。

Aghane Servicet/Aghane Servicet – Al Hajj Transportation

哀愁漂うアコーディオンやコントラバスが織りなす、猥雑なオリエンタル・キャバレー。

本作を一言で表現するなら、上記の言葉に尽きると思います。

ジャジーなピアノ、オリエンタルなギター、喧々諤々としたざわめきを連想させるビート。コミカルな雰囲気を帯びてはいるものの、時に鬼気迫る迫力を見せることもあり。キャバレー的な色気/騒々しさや中東的な妖しさを軽やかに披露しながらアルバムは進みます。

華やかながらも雑然とした、軽快ながらも蠱惑的な魅力を終始湛えています。

本作はベイルートの街を行き交うマイクロバス(servicet)の運転手が、乗客と会話をしながら通勤する様子を描いています。レーベルは「アラブ世界の公共交通機関は、一般的な政治的・社会的ムードを捉える指針の一つであり、マイクロバスの運転手は様々な社会的・人生の話題にオープン」と言っているとのこと。

また、本作は「アラブの春」以降のレバノン/アラブ諸国の生活状況をシミュレートしたものであり、ブラック・コメディ的にベイルート(とその周辺)の社会政治的問題をコミカルに描いているそうです。かなり風刺的な作品なのでしょう。

一聴する限りは、楽しい音楽です。

しかし、日本の狭い世界で音楽を「消費」している我々には、想像しにくい世界がある(別に国を超えるまでもなく、他者の取り巻く環境や気持ちを想像するのは難しいですが)。
そのことを改めて認識させてくれる作品なのかもしれません。

主要参考サイト

https://scenenoise.com/Reviews/1075-mostakell-records-latest-release-aghene-servicet-is-absurd-theatrical-downright-political

https://www.last.fm/music/Aghane+Servicet/+wiki

https://aghaneservicet.bandcamp.com/

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